Instant Engineering

エンジニアの仕事の効率を上げるための知識をシェアするブログ。効率的な実験の計画方法、後戻りのない公差設計。

MTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修理時間)

平均故障間隔(MTBF)とは

システムが連続稼働できる時間の平均値のことで、

言い換えるとある故障から次の故障までの平均的な間隔のこと。

MTBFは修理系(修理しながら使うシステムや機械)で使う指標であり、互いに隣り合う故障期間の動作時間の平均値である。

この数値が大きいほど信頼性の高いシステムであるといえる。

信頼性とは、どれだけ故障せずに連続して使用できるかを意味する。

MRBF: Mean Time Between Failures

 

例えば、MTBF10,000時間であれば、平均すると10,000時間は連続して使用できることを意味し、逆に言えば1000時間ごとに故障が発生するとも言える。 

MTBFは、次の計算式で求めることができる。

MTBF = システムの稼動時間÷故障回数 

 

また、MTBFは故障率λ(件/時間)の逆数で表すことができる。

故障率  λ = \dfrac{1}{MTBF}

 

平均修復時間(MTTR)とは

故障したときの修理のしやすさで「整備性」を表す指標。

修理によってシステムが停止している時間を示し、短い方が望ましい。

この数値が大きい場合、それだけ復旧に時間を要していることになり、可用性が高いとは言えない。 

MTTR: Mean Time To Repair

例えば、MTTR15分は、平均すると15分間で修理が完了することを意味する。

 

MTBFとMTTRの考えを図示したグラフを意味する。これらは、生産設備の実力を表すのによく用いられる。

 

f:id:yuinomi:20201106134453p:plain

 

平均故障寿命(MTTF)とは

修理系ではMTBFを指標として用いるが、一方で、非修理アイテム(再生不可能なアイテム、すなわち使い捨て品)が故障するまでの平均値は「平均故障寿命(MTTF)」と表現し、同様に耐久性の指標として用いられる。

MTTF: Mean Time To Failure

 

〈図解〉基本からよくわかる品質管理と品質改善のしくみ
 
1回で合格!QC検定2級テキスト&問題集

1回で合格!QC検定2級テキスト&問題集

  • 作者:高山 均
  • 発売日: 2015/12/01
  • メディア: 単行本