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読書メモ:「トコトンやさしい材料力学の本」 久保田浪之介

 

今日からモノ知りシリーズの中では一読では理解が難しい部類だ。文章での概要説明の簡易さと本文中に掲載される数式の難易度がマッチしていないように感じる。その数式がどこからきたのか把握しようとして入り込むと時間ばかりかかって得るものが少ないように感じたので自分は読み飛ばした。「竹は最新の繊維複合素材」というコラムと爆発圧着、クリープ現象の説明は得るところが大きかった。その他、内容そのものには直結しないが、誤字が多い。自分が買ったのが初版4刷で発行後7年が経っているけど・・。あまりに多いと中身そのものさえ正確さに欠けると感じる。

 
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以下、読書での私的メモ。
 
三力学 材料力学、流体力学、熱力学
 
 
材料には常に重力が作用しており、材料を変形させようとする力となって作用しています。その重力の作用点は重心とよばれ、材料の形状と質量の分布によって決定される。
 
 
応力は材料内部に作用する 圧力は材料表面に作用する
 
 
日本列島は4つの異なったプレート上にある。
静岡より東、関東、北陸、東北、北海道の下にある北米プレート
上記より西側下にあるユーラシアプレート
東の海洋下の太平洋プレート
愛知を△形状に横断するフィリピン海プレート
 
 
竹は最新の繊維強化複合材
樹木は自然界の厳しい環境に耐えられるように強靭な構造をしています。竹の幹は中空になっていますが、中空でなかったら弱い風でも折れてしまうか、草のように背丈の低い竹となっていたと考えられます。
同じ質量の円筒と円柱を比較すると、円筒の曲げ強度は円柱の曲げ強度より高いのは材料力学が示すとおりです。竹は単なる均質材料の円筒ではなく、筒材は細い縦方向の繊維で構成されており、最新の繊維強化複合材料となっています。
さらに、竹には数多くの節が一定間隔で配置されており、竹の座屈するのを防いでいます。
 
 
トラス構造・・・はりを3本用いて三角形となるようにして滑節によって組み合わされてた可動構造
ラーメン構造・・・支点とはりを数個のボルト、ナットあるいは溶接して動かないようにした固定構造
 
 
爆発圧着
爆薬は強い衝撃波を発生する
衝撃波の高温・高圧で金属合板を作る
水中の衝撃波で金属板を変形させる
デトネーションとよばれている現象
 
 
クリープ現象
材料に一定の荷重を作用させておいても、時間の経過とともに伸びが発生する現象はクリープとよばれ、加える荷重によって変化の度合いが異なり、材料の種類によっても異なります。クリープには忍び足で進む、という意味があり、知らないうちに材料が変形するということを示しています。
材料に荷重が加えられると伸びが発生しますが、弾性変形の範囲で荷重が加えられていれば荷重が取り除かれると伸びが元の長さに戻ることになります。その弾性変形内の荷重が長時間加え続けられていると塑性変形となって、伸びが元に戻らない現象が発生することがあります。これがクリープです。