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読書メモ:『「すぐやる」力で差をつけろ」』 千田琢哉

 

「すぐやる」力で差をつけろ

「すぐやる」力で差をつけろ

  • 作者:千田 琢哉
  • 発売日: 2016/05/17
  • メディア: Kindle版
 

Kindle Unlimitedで見つけたので読んでみたら、面白い!

仕事だけでなく、自分の人生において刻んでおきたい言葉や思考の収穫がたくさんあった。ここまでする人があるのか、とプロの世界の一端を垣間見た気がする。例えば来客の見送り時に「今日はありがとうございました」ではなく、「では今から開始します」の一言など。
”本気とは、最初の一歩目のスピードのことだ。”
という一文は特に印象に残った。ただ良い本だったなぁで終わるのではなくて、たくさん得たエッセンスの中から何かひとつでも自分の中に取り込んで(=習慣化して)こそ価値がある。

「すぐやる力」というのは本当に大事で、何か事に取り掛かる前に精神を高めるための儀式を持ったり、入念な下準備をしたりするのではなく、まずは見切り発車でも何でも良いから、とにかくほんの僅かでも着手してみることがゴールへの最短ルートだと改めて認識した。この本の感想をブクログとこのブログに今書いているが、さっそく実践すべく、普段は少し時間を置いてから書くのだけど今回は本を閉じた瞬間から書き始めている。池谷裕二氏の本で読んだ「やる気の側坐核」の話とリンクして、すぐに取り掛かることの偉大さを強く実感できる。

最後に、会議の予定終了時刻はその時間まで会議をやっていたら時限爆弾が爆発する覚悟で臨め、というのはいかにも著者らしくて思わず笑ってしまった。

 

 *

 

以下、読書での私的メモ。

 

べらぼうに仕事が早い人は、余裕を持って淡々と仕事をしてはいないだろうか。
では、どうして淡々と仕事をしているのに仕事が早く終わるのだろうか。
理由は簡単だ。早くスタートしているからだ。
余計な前置きも儀式もなしで、あっさりスタートしているのだ。
実は仕事で一番時間がかかるのは、前置きや儀式だ。
 
 
すぐやらないことの本質を突き詰めていくと、なるべく働かず仕事を先延ばしにしてお金が欲しいということに他ならない。
率直に申し上げて、大半のサラリーマンはこれに該当する。
だからすぐやらずにだらだら残業をして、限界いっぱいまで残業代を請求するのだ。
ここに言い訳の余地はない。
「すぐやる」人は、残業などで稼ごうとしない。
残業代をもらうくらいなら、さっさと仕事を終わらせて時間をもらう。
時間をもらうということは、お金で時間を買うということだ。
 
 
ここで大切なことは、かわいげのある人間になるにはどうすればいいかである。
それは、一度仕事の指示を受けたら、とりあえずやってみることだ。
とりあえずやってみた人間だけが、質問することを許されるのだ。
1つやった人だけが、1つ質問する権利を与えられるのだ。
これは精神論や根性論ではない。やってもいないのに、まともな質問なんてできやしないのだ。
まともな質問というのは、具体的な質問のことだ。
まだやってもいないうちにする質問は、必ず抽象的になってしまう。
ところが動いたあとの質問は、必ず具体的になる。
しかも動いた人間にしか理解できない、具体的な質問になる。
質問というのは、具体的なもの以外は意味がないのだ。
 
 
会議ではあらかじめ定めておいた必要最小限のことを決めたら、さっさと動くことだ。
会議のための会議をやるのではなく、動くための手段として会議をやるのだ。
会議の予定終了時刻というのは、最悪の場合の保険だと考えよう。
その時間まで会議をやっていたら、時限爆弾が爆発する覚悟で会議に臨まなければならない。
15時終了予定の会議で15時ちょうどに終わっていては完全にゲームオーバーなのだ。
遅くとも予定の5分前にはすべての議題が終了して、予定終了時刻には会議室の後片付けまで完了しているのが当たり前なのだ。
そして会議が終了したら、電光石火の如く退室することだ。
退室した直後に、とりあえず会議で決めたことを0.1%でもやってみるのだ。
 
 
本気とは、最初の一歩目のスピードのことだ。
 
 
女性は「綺麗だね」と言われると、たとえどんなに嫌なことがあっても、全身の細胞が活性化して生命力がみなぎってくる生き物だ。
アラフォーで美しい女性は、「綺麗だね」と言われ続けている証拠だ。
アラフォーでオバサン化した女性は、「綺麗だね」と言われていない証拠だ。
真実というのはいつも呆れるほどにシンプルなのだ。
 
 
2倍速を自分の標準にすると、人生にドカンとゆとりが生まれる。
 
 
だが決断なんて考えたからできるわけではなく、真剣に考えれば考えるほどにできなくなるものなのだ。
私の決断が速かった理由は簡単だ。決断する際の軸がしっかり決まっていたからだ。
私の決断の軸は「どっちがモテるか」だけだった。
「どっちがモテるか」で選べない選択肢などこれまで1つもなかった。
決断に限らず、何事も「すぐやる」にとになった方が人生はお得だ。